2023年第1回定例議会 本会議討論(3月10日)
日本共産党区議団は反対し以下の討論をすがや郁恵区議が大kないました。
日本共産党区議団を代表して、ただいま上程されました第27号議案 大田区国民健康保険条例の一部を改正する条例に反対する討論を行います。
都が財政運営し、市区町村が徴収する国民健康保険制度は加入世帯の4割が年金生活者などの無職、3割が非正規労働者で低所得者が多く加入する医療保険制度であり、保険料は4人世帯の場合、同じ年収のサラリーマンの健康保険料の2倍になります。全国知事会、市長会など地方6団体は、加入者の所得が低い国保が他の医療保険よりも保険料が高く、負担が限界になっていることに、公費投入・国庫負担を増やして国保料を引き下げることを求めています。日本共産党は、住民の命と健康、公的医療保険制度を守るため国民保険料を引き下げ、持続可能な制度に改革することを求めています。
今回の条例改正は、一人当たりの保険料が介護分平均810円減額されるものの、基礎分支援金分が131,813円から143,363円に11,550円もの大幅値上げとなります。一人5万5300円が6万100円へ値上げになる世帯の人数が増えると負担増になる人頭税のような均等割額は、4,800円も負担が増えることになり、かつてない大幅な区民への負担増になります。
今回の国民健康保険料改定の特徴は、所得割額と均等割額が引き上げられたため多くが値上げになります。ただし、低所得者対策として均等割額5割、2割軽減の対象世帯が拡大されたことにより、保険料引き下げの世帯があるとのことですが、委員会で対象となる世帯数を聞いても答えられませんでしたので。党区議団の調べでは、世帯主35歳配偶者35歳子ども10歳の3人世帯で年収196~197万円と、296万円~302万円の場合などごくわずかの世帯であり、ほとんどの世帯が値上げになります。委員会での賛成する討論では、「減額になった世帯もある」「医療費が増えておりやむを得ない」などの発言がありましたが、国保制度は、社会保障制度であり、痛み分けであってはなりません。
また、40歳から64歳代で介護分が引き下がりますが、基礎分と支援金分が大幅に上がり、合計で引き上げになるため引き下がる世帯はありません。
国保加入世帯で7割軽減、5割軽減、2割軽減の方が約42%と低所得世帯が多くを占めています。
コロナ感染症の影響や物価の高騰で生活が厳しい世帯に負担増となる改定に反対です。
また、年収1000万円程度で限度額となるような現在の所得割率を引き下げ、均等割を廃止し、限度額を引き上げることを求めます。
今回出産育児一時金を42万円から50万円に引き上げたことは歓迎しますが、全世代型社会保障の名で、後期高齢者医療保険制度等を財源とするなど世代間の分断を持ち込むことはやめることを求めます。
以上で討論を終わります。