以下長文ですが、よろしかったらお読みください。
2025,1定代表質問 2025,2,21日
日本共産党区議団 清水菊美
日本共産党大田区議団を代表して質問を行います。
まず初めに政治資金問題における信頼回復について伺います。
都議会自民党が2019年と2022年に開催した政治資金パーティーで所属議員元都議らに1人当たり100枚のパーティー券計200万円分を配布しながら100万円分を会派に収めれば良いとし、ノルマを超えた分は収支報告書に記載せず各都議等の手元に残す「中抜き」を行っていたことが問題となっています。不記載裏金は分かっているだけで合計およそ3500万円、大田区選出の鈴木章浩都議は132万円、同じく大田区選出の元都議神林茂氏は111万円と報道されています。
都議会自民党は14日、政治資金パーティーに関する不記載・裏金問題をめぐり、一連の問題に関する内部調査が完了したとして、小松幹事長名で談話を発表しました。「都民の信頼を失墜させる事態を招き、深くおわび申し上げる」と謝罪しつつ、裏金づくりの開始時期や指示の有無については確認できていない、パーティー券の販売ノルマを超えた売上金の一部を会派に納めず、自身が代表を務める政治団体に「政治活動資金としてストックするという慣行があった」ことも認めました。
日本共産党都議団は「きわめてシスティマティックにルール化されて議員の手元にパーティー券収入が直接わたっていた。単なる会計処理上の問題ではないことは明らか。国会議員の問題よりも都議会議員自民党の裏金は闇が深い」として都議会自民党に公開質問状を提出しましたが、ゼロ回答で裏金の詳細やノルマ超過分の使途についてなどにこたえていません。全容解明と、再発防止を本気で行う気があるのか疑わしい事態です。お金で政治がゆがめられないように政治資金についての仕組みが作られたにもかかわらず、まったくその趣旨を無視した裏金作りが長年まかりとおっていたのです。15日テレビ放送された「さらに広がる自民党裏金問題」の特集番組では、元都議が「裏金づくりは昔からの慣習で、みんな平気でやっていた」と語り、大田区の中小業者の方が「インボイス制度で増税になっているのに、なんだ政治家は脱税か。」と語り。取材したキャスターは、業者の方は税金をおさめるのに煩雑な作業に追われている、「自分たちはこんなに大変なのに政治家は特別なのか」と憤慨されていたが、まっとうな怒りだと感じたと述べていました。
<質問1>そこで伺います。鈴木区長は2019年は落選中で東京都議会自民党 政策参与として活動、2022年は自民党東京都議会議員六期目の都議の活動をされていました。北区山田かなこ区長は自民党東京都議会議員を1期経験されて2023年に区長に就任されました。この問題について記者会見をされ、ノルマの50枚が売れなかった、裏金はなかった。と区民に説明されています。
長く自民党都議として活動されていた鈴木区長は、パーティー券の不記載があったのではないか、といった、疑念をもたれないよう、ご自身のパーティー券の収入はいくらであったか、購入者は個人、企業、団体、政治団体それぞれ何枚か、区民への説明責任を果たすべきです。お答えください。
次に新年度予算について伺います。
石破政権の2025年度予算案は、 “禁じ手”である国債まで使って軍事費を8・7兆円と突出して増やし、1半導体大企業への支援も補正予算と合わせて1・9兆円に上っているこれらは「アメリカ言いなり、財界中心の政治」によるものです。一方倒産が相次ぐ中小企業や介護事業者の大幅な支援や、大学学費値下げ、農家への補償などが盛り込まれていません。
社会保障についても高齢化などに伴う自然増を1300億円も削減しています。さらにがん患者らの“命綱”となっている「高額療養費制度」を見直し、自己負担額の上限の大幅引き上げを狙っており命と生活が脅かされようとしています。核兵器禁止条約への参加や、選択的夫婦別姓の実現、気候危機への対策など深刻な問題が山積みです。
このような国民に冷たい政治から大田区は地方自治体の役割である住民の福祉の向上のための予算編成が求められています。
大田区の新年度予算案は「心やすらぎ豊かさと成長を実感できる新しい次代に向け力強く踏み出す予算」と銘打ち、一般会計総額3527億958万円前年度比3・4%増で史上最大となりました。歳入では人口増による特別区民税が昨年度より4・2%増となり、特別区交付金3・1%増や、地方消費税交付金6・8%増などです。
歳出では区民の願いであり党区議団が長年要望してきたものなどが予算に組み込まれています。子ども施策では区立小中学校の給食費の無償化はつばさ教室も給食費相当分を支給、5歳児健診の拡充、産後家事育児援助事業の拡充、一時預かり利用支援、不登校施策の推進など、
健康福祉施策では定額減税補足給付金、認知機能健診、おたふくかぜ予防接種費用助成、失語症向け意思疎通支援事業、生活実習所短期入所など、
環境対策では住宅リフォーム制度拡充、プラスチック回収事業区内全域実施、田園調布区民農園買戻しなど
まちづくり施策では民間住宅への耐震改修や工事費用の助成、健康公園・子育て公園・公園トイレの整備などの公園のリニュアルなど、評価できるものです。
しかし、今、異常な物価高騰が続き、特に食料品はキャベツなどの野菜や果物が昨年の約2倍、コメは何とか市場にあるが値段は以前の約1・9倍、賃金も年金も物価高騰に見合っていない中多くの区民の生活は厳しさを増しています。そのような中での2025年度予算案にいくつかの質問と提案をいたします。
<質問2,>2025年度は基本計画・実施計画の初年度の予算で4つの重点ポイントが掲げられています。重点ポイントの1つ目、子育ち子育ての環境づくり教育環境の充実において、党区議団が予算要望していた小中学校の教材費の無償化の予算がありません。区長は14日の所信表明で、「小中学校の教材費の無償化は経済的意義はあると認識していますが、モノを大事にする心や選択の幅を確保するなどの観点から、」「行わない」としていますが、他区では修学旅行等の費用や制服等の無償化も進んでいる中で大田区も教材費の無償化に踏み出すことは「安心して子どもを産み育て、学びの充実による人づくりに資する施策」にふさわしい事業です。
また重点ポイント4つ目の、防災対策では、耐震工事の補助は拡充されましたが、昨年の能登半島地震からさらに避難所への要望が高まっています。研究者や医師などでつくる団体、避難所・避難生活学会は、避難生活中の災害関連死を防ぐため、清潔なトイレの確保、温かい食事の提供、段ボールベッドなど簡易ベッドを48時間以内に設置することを提言しています。大田区もこの立場にたって準備を進めていくことです。そのためにも防災基金のつみたてが利息のみ4000万円でしたが、防災基金は最終補正で積み立てるのではなく、当初予算で積みたて計画的に進める姿勢が必要です。教育、防災予算の拡充を含め、物価高騰に苦しめられている高齢者、障がい者などすべての区民の「心やすらぎ豊かさと成長が実感できる」という予算が実現できているかについて、お答えください。
2025年は戦後80年の年です。平和憲法のもと戦争のない日本でしたが世界を見ると、ウクライナ、ガザなどでの悲惨な戦争はいまだ終結せず、トランプ政権の復活、アメリカ軍事産業の大儲けにつながる軍事費の増大に、区民は戦争への道への不安が増大しています。
<質問3>そこで伺います。大田区の戦争の歴史を学ぶ機会を作るなどの拡充を求めます。また、2025年は8月6,9日広島長崎に原爆が投下されて80年になります。昨年ノーベル財団は「すべての被爆者のかたに」とノーベル平和賞を日本被団協に授与されました。被爆者の方々の命をかけての「核兵器をこの世からなくしてほしい、被爆者を2度と作らない」の運動が認められたのです。区内の被爆者の高齢化が進んでいます。ぜひ区長に一刻も早く被爆者の方々と会って思いを受けとめ、ともに非核の世界を目指す懇談をしていただき、その場には多くの区民に参加していただく(仮称)「非核平和の集い」の開催を提案します。お答えください。
次に、産業経済費の予算について伺います。128億4107万4千円となっており、前年度と比較すると59億9299万2千円の増となっていますが、そのうちの55億円は産業のまち未来積立基金積立金で、中小企業融資基金を廃止するものです。「産業の活力で持続的に発展するまち」にふさわしい予算となっているでしょうか。大田区内の中小事業者の実態は商工リサーチの調査では、2022年の休廃業・解散は396件、前年344件で15・1%増、うち製造業は91件、前年74件で23%増で、、資本金別では小規模な企業が7割でした。一刻も早く対応をしなければ「ものづくりの街大田」は存亡の危機と言われています。また、飲食業者はコロナ後も客は戻ってこず食用油などの値上げもあり値上せざるを得ないが客離れを恐れています。ガソリンの値上げで区内建設業、運輸業は大変な負担増、中小企業は賃金上げたくてもできない、人手不足が深刻です。家賃支援、ガソリンや電気ガス値上げ対応支援、賃上げ支援など、製造業を始め区内中小事業者を支えることが今求められています。以前大田区が独自で実施したモノづくり経営革新緊急支援事業は1事業者に最大50万円の直接支援で機械の修理や、操業環境改善などに活用され中小事業者の経営を支えました。このような直接支援が必要です。
<質問4>そのような中、大田区が区内金融機関に預金している中小企業融資基金を廃止することについて質問します。
中小企業融資基金の目的は区内の中小企業者に対して、事業経営に必要な資金の融資を円滑に行うことにより、その経営の安定及び改善並びに企業体質の強化を図るためです。基金を廃止することで、区内金融機関から中小企業が融資を受ける際の所謂「貸し渋りが」起るなど、経営と営業に影響がでる恐れがあります。東京都は金融機関に2380億円の預託金を入れており、東京信用保証協会にも信用保証として80億円の損失補填を予算化しています。また、東京23区内では江東区42億円を始め8区が実施しています。国内有数の産業集積を誇る中小企業のまち大田区としては、中小企業融資基金は廃止せず存続をすることが必要です。お答えください。
産業のまち未来基金を活用して、モノづくり人材確保のための奨学金返還事業169万9千円は、区内中小企業に就職した方の奨学金返還額の半額を最長5年間助成するという新規事業です。区内中小業者の雇用につながります、後継者がいない、人手不足等で苦労している声を受けて日本共産党区議団はこの間一貫して後継者対策の予算を提案し続けてきました。さらなる支援の拡充を求めます。
<質問5、>そこで伺います。産業のまち未来基金は区内の中小事業者に活用すること、中小企業融資基金55億円を廃止して原資とすべきではありません。お答えください。
次に 1月28日に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故についてです。この事故によって周辺の住民47人が避難対象となり、19日に避難は解除となりましたが日常の生活に大きな支障が出ました。また、転落したトラックの運転手はいまだ行方不明で救出されていません。この事故は「対岸の火事」ではなく大田区においても起こりうると、多くの区民から不安の声が上がっています。事故が起きた下水道管は埼玉県内12市町から汚水が集まり下水処理場につながる太い管路で発生しました。大田区内ある森ヶ崎水再生センターは、わが国最大の水再生センターで、処理区域は、品川・目黒・大田・世田谷区の大部分、渋谷・杉並区の一部で、これは区部全体の面積の約4分の1にあたります。多摩地域の野川処理区等の下水も受け入れています。東糀谷と羽田旭町にも都下水道局のポンプ場もあります。都下水道局に問い合わせたところ八潮市の道路陥没の原因と思われている管路と同規模のものが区内には多くあり、日常的に下水管内点検も行っているが、事故後も緊急に行い異常はなかったとのことです。国土交通省は陥没原因と同様の管路を持つ7都道府県の計420キロを対象として約1700か所のマンホールを緊急点検したところ、埼玉県内で3か所の異常が見つかったと発表しています。他自治体が緊急に行っている路面下空洞調査が必要です。昨年9月大田区矢口で道路陥没事故が発生しました、この箇所は2018年に調査したとのことです。区民の発見で大事故には至りませんでしたが、区民の安全のために路面下空洞調査の頻度を上げることが必要です。
<質問6,>そこで伺います。埼玉県八潮市で発生した事故は大田区内でも起こる可能性が懸念されます。新年度予算には「路面下空洞調査委託」が計上されていますが、大幅に拡充して緊急に区内全域の道路の路面下空洞調査を行い、八潮市と同様の管路が集中している大森南、東糀谷、羽田旭町地域には都下水道局と連携して重点的に行い、結果を区民に公表すを求めまあう。ること。お答ください。
次に新年度予算の重点ポイント1,子育ち子育ての環境づくりの保育人材の確保について伺います。
長年にわたり保育労働者、保護者らが日本中で「子どもたちにもう一人保育士を!」の運動を続け、4、5歳の配置基準が76年ぶりに改善されたことは、大きな前進ですが、1歳児の基準改正は先延ばしとなっています。地震や災害の際1歳児6人を1人の保育士で安全に避難させることは到底無理です。実態に合わせた配置基準へさらなる改善が子どもの安全と豊かな発達をはぐくむ環境を保障し、保育士の負担軽減につながります。保育士は、日常的に時間外労働や不払い賃金があり、開所時間も長くなり業務量の多さが問題になっています。人員が確保できず、休暇を取りづらいなどが離職につながり、保育士資格をもつ人のうち4割弱しか働いていない状況となっています。また、現在人手不足の園の多くが保育士の確保のために人材派遣会社等に高額な契約金を払っており、その負担は保育園の運営に大きな影響を与えています。
昨年 保育士に1か月1万円の応援手当支給事業が就職5年目以降は5年ごとに一時金10万円へと後退しましたが、継続を求めるわが党の質問にたいし区長は「本手当について、目的を量の確保から質の向上に資する保育士の定着支援に重点を移し、見直しを行うものでございます。」と答弁されましたが、現状は質の向上と定着には程遠く、「保育士が足りない」「すぐやめてしまう」の声があふれています。そこで伺います。
<質問7,>新規事業「保育士人材確保及び定着にかかる支援の拡充」の、相談窓口の設置や、潜在保育士の就労のための「保育現場の不安解消座談会」「保育現場の就業体験」がありますが、人材確保と定着のための最大の課題は保育士の働き方と人手不足と低賃金の改善です。離職者を減らすためには、すくなくとも「保育士応援手当」を以前に戻すべきです。お答えください。
次に深刻な人手不足により危機が進行している訪問介護について伺います。
大田区は2024年度大田区介護保険サービス事業所介護人材等に係る調査を行っています。838事業者のうち有効回答402事業所でした。訪問介護職員の状況の調査では総数1067人のうち非正規女性職員は56・5%で職員の半数以上が非正規職員で、年齢では60歳台以上が約半数、採用率と離職率では増減率がマイナス0・7%でした。また、訪問介護職員の不足感は、大いに不足32・1%、不足25・7%、やや不足15・7%で合わせて73・5%が不足と答えています。厚生労働省のワークシートで大田区に必要な介護職員を推計すると2026年は9689人ですが、区が推計した介護職員は7239人で2450人足りないことが判明しています。
<質問8、>そこで質問します。区は「調査」により訪問介護の人手不足を把握しているはずです。そうであるなら人手不足に対して具体的にどのような施策を行うのか、お答えください
党区議団はとうきょう福祉ナビゲーションに掲載されている区内147訪問介護事業者へのアンケート調査を緊急に行っています。現在18件の回答をいただいていますが、経営状況は7割弱が苦しいという回答です。「困っていることはありませんか」には「人手不足、人材確保、ヘルパーがいない」、「事務手続きや処理が大変」「離職者が多い、なり手がない」、「スタッフの質の低下」、などの回答です。また「国・都・大田区への要望」の項目では「介護保険報酬を上げてほしい」「介護保険制度は有識者が机上で話し合っているのでしょうが、小さな事業所こそ利用者に寄り添い良い支援ができている、自分が介護を受けることを頭の隅においてほしい」、中には「ヘルパーはいらないと言われている気がする」という意見もありました。報酬をさげられるということは自分のしている仕事に価値がないと言われていると感じるのも当然です。また、名簿に載っているのに訪問介護は閉鎖したという回答が1件、さらに宛先不明が2件あり、廃業している事業者がすでに出ています。
訪問介護の危機は高齢者の問題だけでなく、家族の介護のために離職せざるを得ない「介護離職」の増加となり、現役世代にとっても切実な問題です。在宅で暮らす高齢者の尊厳ある暮らしを支え、一人一人の利用者に寄り添った介護の仕事に誇りをもって携わってきた介護の労働者が働き続けるためにも国が介護保険財政への公費負担を1割引き上げ、国の支出を1・3兆円増やすことが早急に求められています。
このような中 世田谷区は「報酬改定は介護福祉業界が直面する深刻な人出不足を踏まえていない」として、8億7千万円を24年9月に補正予算に組み、12月から介護の訪問介護事業所には88万円、その他の介護と障害の居宅系サービス事業所には28万円、介護と障害福祉の通所・入所施設には定員1人当たり2万7千円の給付をしています。
また、東京都は介護職員等の処遇改善のため、国が必要な見直しを講じるまでの間、【補助基準額】勤続5年目までの介護職員に1万円の居住支援特別手当を支給しています。新年度も継続します。品川区はこの事業を今年度から実施し、さらに新年度は区独自で1万円上乗せをする予算を発表しています。このままでは隣の品川区や世田谷区にヘルパーやケアマネらの介護職員が流出し、さらに介護事業所そのものが出て行ってしまいかねません。大田区が訪問介護を支える施策がどうしても必要です。
<質問9,> 世田谷区のような事業所支援の実施と、東京都の介護職員手当を大田区も活用して実施すべきです。お答えください
次に、人権の視点から性や人間関係について学ぶ包括的性教育について質問します。
こども家庭庁と内閣府で開催した合同会議で、こども・若者の性被害を防止するための対策の全体像を新たに整理し、「こども性暴力防止に向けた総合的な対策」をとりまとめ、こども性暴力防止法を、2023年年6月19日に成立、同月26日に公布しました。こどもと接する仕事に就く人の性犯罪歴の確認を事業者に義務付けることを目的とした法律で。性犯罪歴確認システム を導入し、こどもに対する性犯罪を未然に防ぐことを重視しています。
<質問10>そこで質問します。子どもに対する性暴力は、人権を深く傷つけ、その傷跡は心身に生涯にわたって回復することのない重大な影響を与えるもので、絶対に許されません。区として「こども性暴力防止法」をどのようにとりくむのかについてお答えください。
「こども性暴力防止法」制定に向けて国が出した「こども・若者の性被害防止のための緊急対策パッケージ」の「生命(いのち)の安全教育」に、「包括的性教育」という言葉はおろか、「性教育」の文言さえありません。
性加害者をつくらないためにも、また性被害を受けたときの対応方法を学ぶためにも、包括的性教育が不可欠です。日本で性教育というと、第2次性徴や生殖の仕組みなどを学ぶものと思われがちですが、「包括的性教育」はより広い内容と視野を持っています。国連が作成した「国際セクシュアルリティ教育ガイダンス」で示され、人間関係やジェンダー、人権、多様性、性暴力の防止等も含めた包括的な性教育のことです。年齢層に区分して学習内容が掲げられ、学び手の成長や発達にそって創意工夫しながら取り組み、子どもの自己肯定感や探究心を育むことを目指すものとなっています。性は人権であることを積極的肯定的にとらえ、自分も他者も尊重しながら適切な行動をとれる力を身につける―こうした包括的性教育が、世界の標準です。
現在の子どもや若者はさまざまなメディアや、インターネットで早いうちから膨大な性情報に晒されているにも関わらずそれらの正しい情報が得られず、むしろそうした誤った情報によって、子どもや若者に深刻な問題が生じています。彼ら彼女らに必要なのは科学的で包括的な性教育です。また、包括的性教育は、SDGs(持続可能な開発目標)の、目標3「すべての人に健康と福祉を」と、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」とも、相互発展的な深い関係にあります。
<質問11,>そこで伺います。性暴力事件、痴漢等々の事件が相次いています。中高生から妊娠相談が急増していると報じられています。妊娠を誰にも相談できず一人で出産し乳児を遺棄するという痛ましいニュースも後を絶ちません。誰もが性犯罪、性暴力の加害者・被害者・傍観者にならないために未就学児から高校生等にSDGs推進自治体として、包括的性教育を進めることが求められています。ことに小中学校においては文科省による「命の安全教育」に加え、包括的性教育を進める立場に立つことを求めます。お答えください。
5、最後に「新空港線」について質問します。
新空港線について、区長は「国の新年度予算案に第1期整備事業に関する予算が計上された、1月17日に羽田エアポートライン株式会社及び営業主体を予定している東急電鉄株式会社から都市鉄道等利便増進法に基づく「整備構想」及び「営業構想」が国土交通大臣に提出されたことで具体的な1歩であり、年内の事業化に向けて手続きを進めていく」と発言していますが、今後の計画の推移は不透明です。多額の税金が注がれる、区民の多くは利用しない、多摩川線蒲田駅の地下化でJR等の乗り換えが不便になる、京急空港線の大混雑などなど問題は山積みです。
・朝日新聞1月23日付で「大田区がJRと東急に駅ビルの建て替えを要請した」という報道がありました。記事によると東急プラザ蒲田とグランデュオ蒲田が入るJR・東急蒲田駅ビルについて大田区が事業者側に建て替えをもとめていることを複数の区関係者が明らかにした。区関係者によると現在3つの建物に分かれる駅ビルを1つの建物にまとめる案を検討している。蒲蒲線をめぐっては、事業費の高騰や採算性を懸念する意見もある。ある区幹部は「駅ビルの建て替えは蒲田の街の活性化という蒲蒲線のメリットを住民にわかりやすく示す狙いがある。などと報道されています。そこで伺います。
<質問12,>この新聞記事は「区がJRと東急に駅ビルのたて替えを要請している」というものです。議会には報告がありませんがそのような事実はあるのかについてお答えください。
<質問13、>区が公表した新空港線第1期整備とまちづくりによる経済波及効果は開業初年度で約4600億円、開業後10年間で約1兆200億円と区や東京都だけでなく広範囲に大きな経済波及効果が見込まれるとしています。うち大田区の経済波及効果は初年度2919億円となっていますが、そこには1360億円の総工費と都市基盤施設等の費用が入っています。公文書開示請求によって大田区がだした資料によれば、新空港線ではない開発が駅周辺道路と駅前広場等整備費に入っています。一部黒塗りでありますが、それらは蒲田駅東口駅前広場10億円、蒲田駅西口駅前広場7・9億円、蒲田駅東西自由通路整備23・6億円 A市街地再開発159・4億円、
B市街地再開発345・8億円、C市街地再開発173・7億円、Aビル建て替え120・3億円、Bビル建て替え359・1億円、合計1199・8億円と試算されています。
そこで伺います。区が発表した経済波及効果は、新空港線がなくても進められるまちづくりをわざわざ新空港線と一体化して、新空港線の経済波及効果を大きくみせているようにしか思われません。区民が、これらの経済波及効果が新空港線によるものとの誤解が生じています。区民への説明責任を果たすことを求めます。お答えください。
<質問14>現在約107億4千万円となっている新空港線整備及びまちづくり資金積立基金への積立金は新年度予算では10億3574万5千円計上されています。新年度予算には物価高騰で暮らしも営業も逼迫している区民、中小企業への支援こそ必要です。また、喫緊の課題である老朽化している公共施設の整備にも予算が必要です。新空港線計画には確実に予算を確保していますが、予算の優先順序が違います。新空港線計画は中止し、約118億円となる積立金は区民のために使うべきです。お答えください。以上で質問を終わります。